模倣品による知的財産権の被害は増加しています。企業や企業の製品のブランドを守るために適切な対応が必要となります。ここでは、有効な模倣品対策について説明しています。
近年、模倣品などのコピー商品の知的財産権を侵害する被害は増加しています。模倣品による知的財産権の侵害は、企業や企業の製品のブランド価値を低下させてしまいます。こうしたことを防ぐために企業はどのような模倣品対策をするとよいでしょうか。ここでは、模倣品対策について考えていきます。
模倣品対策を怠ると、模倣品業者は品質の劣る模倣品の製造・販売を安心して継続させます。その結果、品質の劣る模倣品を本物と認識し購入した消費者から企業にクレームが入るなども起こってきます。すなわち、模倣品の放置は、知的財産侵害の被害の拡大を招くのです。そして、企業のブランド力と信用を低下させ、最悪の場合は市場からの撤退を余儀なくされてしまいます。
近年、模倣品製造・販売の手口は巧妙化。被害は大企業だけでなく、中小企業にも及んでいます。ブランド価値の高い商品だけでなく、儲かる可能性のある商品なら何でもコピーする傾向に。例えば、商品のブランドロゴの盗用、商品のデザインやパッケージの模倣、ライセンス許諾を得ていない非正規品の格安販売、加工技術の盗用、自社商標を外国で他社が登録していたなどが起こっています。
市場でコピー商品を見つけた場合、どのような対応をすべきか。また、模倣品の流通を予防策はどう考えるべきか。早期の対応が模倣品被害の拡大を抑制し、対策費用を最小化することができます。ここでは、模倣品対策について考えていきます。
模倣品を市場で発見したら、すぐにその流通状況を調査することが大切です。そして、入手した模倣品の被害情報から企業の知的財産権の侵害の可能性を検討します。知的財産権を侵害している可能性が高い場合は、どのような措置を取るのかを協議を始めましょう。ここで、法的措置を取ることを決定したなら、模倣品の製造・販売ルートについて情報収集をしていきます。このとき、日本国内であれば企業で調査をすることも可能ですが、海外の場合は、調査委会社や特許事務所などの調査機関に依頼するとよいでしょう。
民事訴訟で模倣品被害の救済を求める場合は証拠が必要です。私文書では証拠と認められるために偽証がないことを証明することが必要ですが、公証人が作成する公正証書にすることで証拠として認められる傾向にあります。そのため、模倣品製造・販売国の公証制度を利用し、Webページのコピー、模倣品の販売状況を公正証書に記録することで、模倣品の製造・販売の証拠保全をすることが可能です。
外国の行政機関では、模倣品販売者の取り締まりを実施しています。たとえば、中国では、税関の水際対策に加え、地方市場監督管理局や版権局などに対して、模倣新業者の取り締まりの申請をすることができます。意匠権が絡むような模倣品被害の場合は、侵害の可否を外観から判断できるため、行政摘発も有効な手段となります。そして、模倣品被害の被害規模が大きい場合や悪質な場合は、公安当局に対して刑事告訴を行うことも可能です。このときは、知的財産侵害を証明する証拠の提出も求められます。
近年の模倣品流通の流れを追うと、中国で製造された模倣品が陸運により、国境を越えてアジア各国に入っています。この流れを遮断するためには、アジア各国の税関による水際対策が重要です。水際対策は、輸出国と輸入国の双方が実施しているため、双方の税関に対して登録することが、模倣品被害の防止のために有効であるのです。この税関登録は、商標権や意匠権が主なもので、外観による侵害の判定が分かりやすいものに有効です。なお、日本や中国は、特許権や意匠権の登録も認めています。
模倣品の製造業者や販売業者に警告書を送付することも抑制に効果的です。模倣品の製造業者の場所まで遡ることができなくても、販売業者やECサイト出展者に対して警告書を送ることでも一定の効果があります。また、ECサイト運営者に商品削除要請をすることで、一定期間の差し止めも可能です。販売業者に対するこうした警告は、効果に疑問を持つ企業もありますが、心理的な抑制を行う効果は十分にあります。
模倣品の流通を予防するために企業内に知的財産を管理する体制を整備することが大切です。知的財産やノウハウ等を管理する担当者と役割を決め、企業内ルールを作りましょう。そして、模倣品被害に係る企業間で情報交換を行い、模倣品被害情報が迅速に入る仕組みを構築してくこととよいでしょう。模倣品被害が実際起こる前に、予防措置を講じることが企業の模倣品による被害を最小化します。
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